掛軸を美しく見せるためには、本紙(掛け軸にする作品)と裂(掛軸に使用する布)、寸法のバランスが大切な要素となります。
伝統的な掛軸づくりでは、その長い歴史から、日本の家屋、床に見合った寸法の割り出し方があります。 ここでは、最も一般的な掛軸作成に必要な寸法の求め方をご紹介します。
但し、寸法は杓子定規に決められたものではなく、本紙や用意している裂の寸法によって変わります。
掛軸の寸法単位(尺・寸・分・厘)
1尺(10寸)=約30cm 1寸(10分)=約3cm 1分(10厘)=約3mm 1厘 =約0.3cm
一文字
上下あわせて約2寸(約6cm)が基準となります 上下の丈の寸法比率は上2に対して下1か上3に対し下2
中廻しの下
一文字の上下を足した寸法
中廻しの上
前に求めた中廻しの下の寸法を2倍にします
地
中廻しの上下を足した寸法
天
地の寸法の2倍
柱
柱の幅は、中廻しの下の寸法と同じ、あるいは少し細い程度
風帯
掛軸全体の幅の25分の1が目安